母乳育児について

乳輪の張りをやわらげる方法

おっぱいが張ると乳輪部が固くなってしまい、赤ちゃんがおっぱいをふくむ事が難しくなる事があります。そのまま吸わせていると吸い方が浅くなるので、乳首の先だけ吸うことになり傷の原因になってしまいます。そういう場合の解決方法をご紹介しましょう。

リバース・プレッシャー・ソフトニング法

略してRPS法は授乳の直前に行います。まず、乳輪部を指で挟むようにします。3つの挟み方がありますが、ご自分でやりやすい方法で行ってください。そして胸の方へ押したまま60秒以上キープします。ポタポタとおっぱいが垂れてくるかもしれません。痛みを感じないように注意して行ってください。おっぱいがひどく張っている場合は、仰向けに寝て重力の助けを借りてRPS法を行えば、乳輪部がやわらかくなり授乳が楽になるでしょう。

フラワー・ホールド法

お母さんが両手を自由に使えない時にRPS法に代わる片手でできる方法です。
片手だけで行えるため、赤ちゃんが泣いていても抱いてあやしながらできます。フラワーと名のつく通り、花びらのように円を描くように5本の指を乳輪部に当てます。1分間ぐらい、圧を加えたままにします。また、時計を見たり探したりせず自分でゆっくり数を数えると気楽にフラワー・ホールド法が行えます。

母乳が出る仕組み

母乳が出る仕組みをみてみましょう。
母乳がどのように作られてどのように出るのかを知る事は、授乳期間中の生活スタイルを考える上でとても重要な手がかりになります。それがブドウの茎にあたる乳管を通っておっぱいを吸う刺激によって赤ちゃんのもとに届きます。

乳腺(乳腺葉):母乳を作り出す組織
乳管:母乳を運ぶ管
プロラクチンの分泌=母乳を生成する働き

この母乳を作るという指令を出すのがプロラクチンというホルモンです。

また、赤ちゃんがおっぱいを吸うとその刺激によってオキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンはプロラクチンによって作られた母乳をおっぱいから出す働きをします。オキシトシンは痛みや不安で分泌が妨げられるので、リラックスして授乳する事が大切です。そして、赤ちゃんのおっぱいへの刺激は同時に母乳を生成するプロラクチンの分泌も促します。

赤ちゃんがおっぱいを吸う(刺激)

オキシトシンの分泌=おっぱいから出す働き

プロラクチンの分泌=母乳を生成する指令

つまり、赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によって母乳は作られ分泌されます。何度も赤ちゃんにおっぱいを含ませる事で、最初はにじむ程度の母乳がだんだん赤ちゃんが欲しがる量に合わせて出るようになります。母乳が出るようになるための基本は、赤ちゃんの飲みたいサインに合わせた授乳をするだけです。リラックスして赤ちゃんと触れ合う事ができれば、母乳は出やすくなるのです。

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